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2004年12月03日(金曜日)

気にならない関係

041203staff.jpg中国茶のお茶請けによく食べられる物の一つにドライフルーツがありますね。私もよくお茶請けに利用します。中でも、ドライいちじくが好物。小さな種が口の中でプチッとつぶれる感じが、なんとなく幸せな感情を呼び起こしてくれます。(はて、「いちぢく」か「いちじく」か?と悩んで調べてみたら「いちじく」が正しいそうです。元々は「一月にして熟す=一熟(いちじゅく)」などが語源とのこと。諸説あり。)

私がフルーツ系のお菓子と合わせるときには東方美人を淹れることが多いです。ドライいちじくを一口かじってその感触を愉しみながら甘い香りで満たしたところへ、東方美人(2~3煎目ぐらいが特に合う!)のプラムにも似た甘酸っぱい風味を含めてギュッと締めくくる。そしてまた、ドライいちじくの感触を楽しみながら甘みで満たし、東方美人で締めくくる・・・。いつまで続けても飽きないし、いつでも止められるから不思議。

それはまるで、小節を繰り返す音楽のよう。とりわけお店に流れるBGM。ワクワク楽しい感じがするだけでなく、ずっと流れていても気にならないし、途中でお店を出ても気にならない。

中国茶は余韻まで愉しめる点で嗜好品として愛されているように思っていたのですが、ドライいちじくとの関係によって新たな側面を見出せました。

そんな東方美人といちじくの魅力的な関係をお愉しみ頂こうと、来週から期間限定でチンシャン初の「スウィーツ・コラボレーション」を予定オています!発売開始のお知らせはメールマガジンとホームページで実施いたしますのでお見逃しなく!
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期間限定デザインのMy茶壷(受付終了は12月5日!)を使ってスタートしたオフィスでの養壷。前回の日記でご報告したとおり1日抜けてしまいましたが、その後は順調です。でも、なかなか手ごわく、思うようなツヤは程遠い感じです。凍頂烏龍茶安渓鉄観音のような柔らかい系のお茶ばかり淹れているからかもしれません・・・。どなたか、柔らかい系のお茶で養壷に挑戦されている方、情報を頂けたら嬉しいです!!(せこ)

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2004年12月02日(木曜日)

水辺の静かな時間

水辺1
疲れがたまったときは、水辺にいきます。

河川敷のひろびろした芝生もいいけれど、私の場合、近場の水辺といったら隅田川。

築地に近い、勝鬨橋(かちどきばし)のあたりは遊歩道がきれいに整備されていて、ちょっとパリのセーヌ川を散策するような、気持ちいい風が吹いています。

いつもは勝鬨橋から聖路加タワーのあたりをあるくけれど、今日は新富町の駅から橋を渡って佃島に行ってみました。
超高級マンションが建ち並ぶ佃島だけど、その足元にはまだまだ「江戸」がありました。鎮守の住吉神社を囲むように運河が流れていて、赤い欄干の橋がきれいに映える。ふるぼけた家並みにはりっぱな植木があって、おばあちゃんが水をやっていました。これは私のペースになってきましたぞ(笑)。

江戸の町は路地がいい。佃島の家並みを歩くと、人ひとりがやっと通れるくらいの道、というかスキマなのに「入口」と書いた看板と門がある。この路地の細さは初めてですが、見ていると確かに人が通っているんですよね。ちゃんと生活道路になっている。

「入口」というのは、じつはお地蔵さんを祀る祠の案内板で、この細いスキマを進んでいくと、ありました。奥まったところにイチョウの大木とお地蔵さん。かなり大事にされているようでした。

何軒かある佃煮屋さんをのぞいたあとは、隅田川沿いに降りて休憩。
平日昼間の下町はいろんな人がいます。
雑誌のグラビア撮影スタッフと、ポーズをとるおねえさん、橋の欄干につかまった状態で腕立て伏せを熱心に続けるオヤジ・・・。特別な競技でもあるのか、「後ろ向き走り」で通り過ぎるジョギングウェア姿のオジサンもいました。あぶなっかしい足取りですがその目は真剣でした。その横ではお母さんと子供達が遊んでいる。ディープなエリアです。

ぼくはただ川の流れを見ています。カモメが水の上をすいすい飛んでいる。一匹の鵜が何度も水に潜り魚を狙っている。観光水上バスがまばらな客を乗せて行き交う。散歩道はときどき人が通るけど、静かです。ぼくは暖かい日差しを浴びて、ひたすらボーっとしています。

心の中のざわざわした澱がゆっくりと沈殿していくような、静かな時間。ふと思い立って、風景をささっとスケッチしました。久しぶりに筆がよく動きました。


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2004年12月01日(水曜日)

金魚屋珈琲店

金魚迷路のような下町の路地裏に、11月の週末だけ営業するカフェが忽然と現れたと聞いて、ふたりで出かけてみました。どうも普通のカフェではないらしいのです。その名も「金魚屋珈琲店」。

消防車など入れそうもない狭い路地の一角。めあての建物は、一軒家…と呼ぶに呼べないバラック小屋でした。しかし、戸口には金魚を描いたチャーミングなのれんがかかり、中から何やら楽しげな話し声がもれています。

おそるおそる扉を開けると、店内はぎっしり満員でした! だって、喫茶スペースはわずか3畳。そこに4人が座ったらもう「ひしめきあう」という感じなのです。

気さくな女性店主が「よかったら二階をご覧になっていてくださいね」と声をかけてくれたので、階段…というより、はしごに近いモノをよじのぼって二階に上がってみました。四畳半一面に、美しい布で作られた無数の金魚たちが泳いでいます。その愛嬌たっぷりの姿。

一階のお客さまたちが去ったあと、ころげ落ちやしないかとドキドキしながらはしご段をおりて、金魚サブレをいただきました。展示されている金魚グッズを買った人にはコーヒーが無料でサービスされるのです。1枚150円の金魚サブレも対象のひとつ。プレーン味、ココア味のほかにトウガラシ味もあって、ふたりで3種類とも制覇しました。

コーヒーを淹れてくれた女性店主は、布素材を用いてさまざまなものをデザインする「はるる工房」さん。この建物はいったい何なのですかと尋ねると、「ドイツ人の先生のものなんです」。先生は沖縄の大学で教えていて、東京に滞在するときだけここに泊まるのだとか。粋なドイツ人ですね。でも、先生が寝起きのたびに低い天井に頭をぶつけていやしないかと心配です。

店内は水色にペイントされた大小の消火器だらけ。
「この消火器にはどういう意味が?」
「金魚に関係する<水>をあらわしているのです。本物だから、火事になったらちゃんと使えますよ」
なるほど、と膝を打った私のとなりで連れが言いました。
「この中がひとつの大きな金魚鉢なわけですね。私たちも金魚なんだ」

そうなんですよ、と女性店主はやさしく微笑し、連れは調子にのって泳ぐまねなどしていましたが、もともと謙虚な私は「脂肪たっぷりのあなたと私は、金魚というより、古池の巨大鯉じゃない?」とコメントしたい気持ちでいっぱいでした。

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