お正月の「大きな」悩み
あけましておめでとうございます。
2006年が皆さまにとって実り多い一年でありますように。
年賀状には、葉書1枚といえども、書いてくださった人の個性が色とりどりに花開いているものですね。書いた人がふだん身にまとっている時間の流れが、不思議とそのまま葉書の上にも流れているようです。いつも忙しそうな人は、葉書の上を走る文字もいかにも忙しそう。ゆったりした風情の人は、葉書でもやわらかな余韻を感じさせてくれます。
毎年必ず1枚は混じっているのが、差出人の名前を書き落としている年賀状。自分の住所はきちんと書いているのに、なぜかその横に名前を書くのを忘れてしまううっかり者がいるのですね。今年のうっかりさんは、目黒区祐天寺にお住まいの人! きれいな和紙を唐チた年賀状をありがとうございます。でも、あなたがどなたなのかわかりませんので、もしもこれをお読みになったらメールでご一報くださいね。
年賀状を書くたびに思い出すのは、会社員時代に隣の営業セクションでアルバイトをしていた女性のこと。背が高く、てきぱきとお仕事をこなす明るい人でしたが、仕事上の大きな悩みがありました。それは「字が大きい」こと。どんなにがんばっても小さな文字が書けないのです。
当時、営業セクションの人々は年賀状の宛名だけでも手書きを良しとしていたので、アルバイトの女性はどっさりの宛名書きを頼まれました。カタカナの名称だらけの会社に宛てた住所がどれくらい長いか、おわかりでしょう?
東京都○○区○○○町○-○-○
○○○○○○ビル○階
○○○○○○○○○(全部カタカナ)株式会社
○○○○・○○○○○○○○・○○○○○○部
○○○○○○○・○○○○○○○課
○○○○課長殿
彼女がこれだけの字数を書くと、葉書いっぱいに大きくひろがってしまって、最後の○○○○部長殿を無理やり押し込めなければいけないのです。
「どうして川口さんはそんなに小さな字が書けるの?」
(私の字はごくふつうのサイズなのですが…)
彼女が苦しみながら懸命に書いた年賀状の束を見せてもらったのですが、大きな字が葉書全面にでかでかと輝いており、丁寧で整った筆跡にもかかわらず、まるで元気な小学生の年賀状のよう。悪いとは思いながらも思いきり笑ってしまい、彼女の苦悩をいっそう深めてしまいました。
そういう私は、「富」という漢字をどうしてもうまく書けないのが悩み。「真」の字も格好悪いったらありません。世の中には人の数だけ、カラフルな悩みがあるようです。


あけまして おめでとうございます





