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2006年06月25日(日曜日)

CAFE UNIZON~空の名前・みどりのゆび

unizon_05.jpg沖縄本島・宜野湾市に、CAFE UNIZONをたずねました。
米軍基地のある町の風景は不思議です。建物の列がふっととぎれ、やけに空がひろい場所に出たと思うと、そこは普天間飛行場だったり、青々とした芝生のひろがる米軍住宅だったり。

カフェは米軍住宅ごしに北谷の町と海をのぞむ高台にありました。風のとおる気持ちのいい空間に、ゆったりしたソファと観葉植物。大きな窓からは空がよく見えています。

CAFE UNIZONをプロデュースした三枝克之さんは、『空の名前』の企画編集、『月のオデッセイ』『旅のカケラ-パリ・コラージュ』の執筆など、数々の名作を生みだしてきた作本家です。アートに対する鋭い眼力と編集のセンスはカフェにも存分に発揮され、店内には分野を問わず魅力的なもの、それまで沖縄では手に入らなかったものが集められていました。

新鮮な刺激は、音楽や美術、文学などに限らず、たとえばスタッフがエプロンがわりに身につけている布からも伝えられています。なにげなく巻かれたヨーガンレールの布は、眼をとめたお客さまからたびたび質問を受けるそう。1枚の布からひろがる、小さなインスピレーション。

「カフェとアートは似ていると思うのです」
そう話してくれたのは店長の山之内裕子さん。
「どちらも生きていくうえで絶対に必要なものではないのだけれど、必要なもの。なくてもいいのだけれど、なくてはならないもの」

那覇市内の有名店シナモンカフェで4年のあいだ活躍してきた山之内さん。しっかりとしたクオリティのあるCAFE UNIZONのお料理は、彼女が中心となって考案しています。

「調子の悪いときに、彼女が<これを食べてみてください>と作ってくれたものを食べると、なぜか治ってしまうんですよ」と三枝さんは微笑しました。
「これといって特別な料理ではなく、ごくふつうの材料を使っているらしいのですが」

unizon_06.jpgいるんですよね、そういうお料理を作る人が。草花を元気に育てることのできる「みどりのゆび」の持ち主がいるように、お料理で人を元気にすることができる人も、きっと魔法の「人間版・みどりのゆび」を持っているのでしょう。

ランチ文化全盛の沖縄にあって、CAFE UNIZONの開店は午後1時から。正午からのオープンを望む声もあるそうですが、山之内さんは首を縦にふりません。
「ここでお出ししているのは玄米のプレートです。玄米はよく噛んでゆっくりと食べるものですから、12時から1時間以内にあわただしく食事をすませて会社に戻らなければならない、という条件には向かないと思うのです」

なるほど、そういう考え方も納得できます。その横で「だれよりも、ぼくが正午から開けてほしいんだけど…」と、プロデューサーが小さな声でつぶやいていました。


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