セレンディピティ
セレンディピティという言葉が好きで、mixiのプロフィール欄にもそう書いているのですが、そのセレンディピティをタイトルに冠した映画があります。
舞台はクリスマスシーズンを迎えたニューヨーク。世界で一番ロマンティック・コメディにふさわしい街。買い物客でごったがえすブルーミングデールズの手袋売り場で、ひとつだけ残っていた黒いカシミアの手袋を同時につかんだことから、ジョナサンとサラのセレンディピティが始まります。
セレンディピティとは、この映画の中で使われているように単純化すれば、思いがけない幸運を発見する能力のこと。偶然は誰の身の上にも降りかかるけれど、その偶然に気がついて、運命のサインを読みとることができるかどうかはその人しだい。
出会ったばかりのジョナサンとサラは、恋の行方を運命に託しました。サラはジョナサンに5ドル紙幣の上に名前と電話番号を書かせ、街角のスタンドでお菓子を買うのに使います。
「あのお札がいつか私のところに戻ってきたら、あなたに電話する」
じゃあ僕はどうすればいいんだ、と叫ぶジョナサンの前に、サラは持っていた1冊の本をさしだします。
「私はこの本のページに自分の名前と電話番号を書いて、明日の朝、どこかの古本屋に売るわ。いつかどこかの古本屋であなたがこの本をみつけたら、電話して」
――さて、そんな奇跡は起きるのでしょうか? 気軽に楽しめるラブ・コメディとして作られた映画ですから、二人はたくさんの笑えてせつないニアミスを積み重ねていきます。
二人が短いおしゃべりを楽しんだカフェ「セレンディピティ3」はマンハッタンに実在し、古くはマリリン・モンローやアンティ・ウォーホール、最近ではニコール・キッドマンやメグ・ライアンらが訪れた有名店。映画の中でジョナサンとサラが食べていたフローズン・ホットチョコレートはこのカフェの名物メニュー。
店頭にはオリジナルグッズが並び、チョコレートの香りのキャンドルやチョコレートシャンプーまで販売されています。
セレンディピティの本来の意味は、なにかを求めて努力しているときに、最初に求めていたものとは違う素敵なものを発見するということ。たとえば、砂漠のどこかに隠された財宝を探して旅に出たら、途中で体験した幾つもの偶然のように見えるできごとから、自分に音楽の才能があることに気づかされて、音楽家として人に幸福を与えられるようになった…という感じですね。
ここでも、大切なポイントは自分でその“サイン”に気がつくということ。なんでもなさそうな日々も、注意深く目を凝らしていれば、意味のあるサインが浮かび上がってくるのでしょう。








