麺のない国の料理はまずい?!
再び1週間ばかり京都に滞在してきました。あちこちのカフェでお話をうかがうなかで、お店の人から何度か名前が出たのがRabbit Coffee(ラビットコーヒー)。休憩しにいくのはRabitt Coffee、なんでもない喫茶店のたたずまいが魅力なんです、と。
そのRabitto Coffeeのオーナー高橋さんは、もとレコード会社勤務。旅好きで、アーティストのレコーディングに同行するのと個人の旅行で、これまでに世界をほぼ2周!という体験の持ち主です。お話が楽しくて、ついカフェに関係のないことばかり質問してしまいます。
そんな高橋さんの持論のひとつは「麺のない国の料理はまずい」! 彼にとって、世界三大美味はイタリア料理、中華料理、日本料理で、いずれも料理のなかで麺というジャンルを発達させてきました。
「イギリス料理がまずいのも、伝統的なフランス料理が落ち目なのも、麺がないからです」
高橋さんによれば、洗練された日本の麺のなかで最もおいしのが、なんと、カレーうどん。それも、うどんを中華麺に変更した「カレー麺」は京都がすばらしいのだそうです。メニューを見回して中華そばがあるお店では「カレーうどん、麺は中華麺で!」とオーダーするのが正解。
「東京はものごとを凝った方向に洗練させてしまうから、カレーうどんにもアジア系のスパイスを効かせすぎたり、これではフォーだ、というようなカレーうどんになってしまうんです。古奈屋もそうですね」
高橋さんにとって、正しいカレーうどんのカレーは“うどん屋の作るカレー”でなければならないのです。それがきちんと継承されているのが京都。
「京都は、いろいろな味が古い時代に完成した町だから」と高橋さんは分析します。新奇な味は導入せず、昔ながらの味を守りつつ洗練させていくのでしょう。
カレーうどんなんて数年前に古奈屋で1度食べて以来だったのですが、Rabitto Coffeeでそんなおもしろいお話を聞いたらむしょうに食べたくなり、三条京阪駅前で目についた「みや古」といううどん屋さんに吸い寄せられるように入ってしまいました。
地味な店構えの小さなお店ですが、入るなり迎えてくれたのは、「自家製玉子麺(中華麺)カレーそば:売り切れ御免」の札! もしかして京都では、カレー中華麺が流行中なのでしょうか?
もちろん、注文したのはカレー中華そばです。たまご味のしっかり効いた中華麺に、“だし文化”の発達した国ならではのカレー。カレーにたまごを落としたのと似たようなマイルドさになるんですね。そして、カレーに浮かぶ国産牛肉のやわらかなおいしさ。なるほどなるほどと、感心しながら食べたのでした。
みや古の店内には、市田ひろみさんから贈られた「本当においしいカレーうどん!」という額が飾られていました。
Rabbit Coffee(ラビットコーヒー)
京都市中京区河原町御池下ル 福三ビル2F
TEL 075-255-7163
みや古(みやこ)
京都市東山区三条大橋東入ル二町目79
TEL 075-771-4905










