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2010年01月22日(金曜日)

カフェの名前、さまざまな由来

100122kawag.jpgお店の人に、店名の由来を訊ねるのが好きです。

シンプルに自分の名前や街の名前をつけたお店。考え抜いて、意味の深い名前をつけたお店。逆になるべく意味を持たせないようにして、語感を第一に名づけたお店。どの名づけ方式にも、お店をつくる人の考えがのぞいていて興味深いのです。

最近ちょっと感嘆した店名といえば、水道橋にある「食堂アンチ・ヘブリンガン」。一度聞いただけでは覚えられないし、いったい何のアンチなのかと首をかしげますよね。

ご主人に尋ねたら、なんと小津安二郎の映画『秋日和』に登場する丸薬の名前だそうです。大正時代に田口参天堂(現在の参天製薬)が大ヒットをとばした風邪薬がヘブリン丸
ユニークな店名には、健康的なごはんで体の調子を整える食堂、という意味がこめられているのですね。まいりました。

素敵に洒落が効いている例としては、西陣にあるles trois maisons(レ・トロワ・メゾン)。拙著『京都カフェ散歩』でもご紹介しましたが、築80年になる町家を再生し、2階は旅館に、1階はカフェと、町家らしい長い土間を抜けていくギャラリーに仕上げています。

旅館・カフェ・ギャラリーの3つの空間が集まっているからトロワ・メゾン(3つの館)と名づけたのね…と思いつつ、ふとお店の入り口に残されている往年の住民の表札を見あげたら、なんと表札の名は「三宅」さん!

そして今週、すばらしいなと思ったのが吉祥寺にオープンした八十八夜。東京カフェブームのトップランナーのひとつだった高円寺の名店here we are marble!が、開店10年を経て吉祥寺につくりあげたお店です。

立春から数えて88日目の八十八夜は、農業をいとなむ人々にとっては大切な種まきの日。お茶畑では茶摘みの日。そしてまた、「八十八」という漢字を組み合わせると「米」という字! 日本の米やお茶や野菜たちにとって、八十八夜はスペシャルな日なのです。

その八十八夜を店名に冠したカフェでは、銀座の高級レストランにも野菜を提供している青果店「築地御厨」の内田悟さんから素材を仕入れ、そのおいしさを活かした「日本のごはん」の数々を楽しませてくれます。

野菜だけでなく、お肉も魚もお酒も豊富な八十八夜のメニューを読むのが楽しいこと! 土鍋で炊くごはんの銘柄も、塩の種類も自分で選べるのです。

堅苦しさもストイックさも全くないけれど、食の意識の高い人々を充分に満足させる、素材力のあるお料理が勢揃い。ランチをいただきに行ったのですが、夕方からのグランドメニューに魅了されて、さっそく夕食の予約を入れました。


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