鶏の「そろばん」とは?
写真上:「よし鳥」のシャムロックの刺身
中:「鳥長」のエントランス
下:「鳥長」の鶏白レバーの刺身
カフェで待ち合わせをして、焼鳥屋へ行く……夫と過ごす休日は、いささか妙なはしごが多くなってきました。
夫はなぜか昨年あたりから焼鳥道(?)に邁進していて、平日の仕事帰りに行って当たりだったお店に、週末、私を連れて再訪するというパターンができあがりつつあります。
この10年のカフェの流れにさまざまなベクトルがあるように、焼鳥屋にもトラディショナル系、モダンカウンター系、銘柄鶏系、稀少部位系など、さまざまな志向があるのですね。
若い人がくっきりと明確な味を好み、ご年配の人が昔ながらの味を好むのは、どんな飲食店にも共通するものですが。
稀少部位を得意とする焼鳥屋さんが増えたのは最近の傾向のようです。はじめのうちは「ぼんじりってどこ?」などと初心者そのものの質問をしていた私も、あちこちのお店で食べているうちに名前を覚えつつあります。
たとえば「ちょうちん」。どこ?と夫に質問すると必ず「当ててみて」と言われますから、想像してみたのが顎の下にぶらさがっている赤いお肉。
正解は「卵管と未成熟卵」でした。
串に刺した卵管の先に、まるく小さな卵の黄身がぶらさがっている姿は、まさに提灯。一度食べてみれば決して忘れることのない、なにかタブーを破っているような気分に陥りそうな、濃厚でとろりとした一本。
それでも、酉玉のメニューにあった「そろばん」はさすがに想像がつきませんでした。
そろばんとは、実は「せせり」のことなんだそうです。せせりとは首まわりのお肉。骨からお肉を削ぎとると、そろばんのような形になることから命名されたのだとか。首はよく動かしますから、肉質が締まっていて旨みが濃いのです。
この2ヶ月ばかりのあいだに私が行って楽しめたお店を3軒挙げるとすれば:
【よし鳥(よしちょう)】
東京都品川区東五反田1-12-9 イルヴィアーレ五反田ビル2F
青森シャモロックひとすじのお店。さまざまな部位のお刺身に感動しました。ミシュランに掲載されたことでも話題になりましたね。
【白金酉玉(とりたま)神楽坂店】
東京都新宿区神楽坂5-7 山桝ハイツB1F
稀少部位と創作系一品料理が得意なお店。ここは築地御厨さんからおいしい旬野菜を仕入れていて、いつも焼鳥屋さんで「野菜!野菜が食べたい!」と叫んでいる私にはありがたかったのです。お店の人に「今夜の焼き野菜は、あれとこれと…」と挙げていただいた中から、レンコンとスナップえんどうを選びました。レンコンが絶品。
【鳥長(とりちょう)】
東京都港区六本木7-14-1
塩ではなく、タレにこだわる老舗。ここでいただいた新鮮な「鶏白レバーの刺身」が忘れられず。
夫のベスト1は新橋にあるお店で、白レバーの刺身も最高!だそう。「おやじの聖域だから」と連れていってくれないのですが、私の頭の中はもうすっかりおじさん化していますから、いずれお許しが出るのではないかと期待しています。








