カフエマメヒコの名作カレーパイ!
カフエマメヒコのオーナー、井川さんに昨年お話をうかがったとき、北海道に土地を借りて自分たちで豆をつくるという素晴らしくて無謀な計画をちらりと話してくださったのですが、なんと本当に実現してしまわれました。
東京のマメヒコから、農業などしたこともない美女スタッフ2名が北海道へ。小屋に住み込んで豆づくりに汗水たらしているそうです。いやはや、よくそんな勇気ある行動が!
チャレンジしているのは無農薬栽培。ブログによれば、周囲からは「勇気栽培」と言われているもよう。
先日、渋谷のカフエマメヒコでマメレット(お豆のガレット)を楽しんだ帰りに、ガラスケースの中のパイ2種をテイクアウトしました。
その日並んでいたのは、自分たちで丁寧にあんを炊いて作る小豆パイと、「マメヒコでは珍しいんですよ」というカレーパイ。
きちんと甘みを感じさせながらもしつこくない小豆パイはもちろん美味でしたが、カレーパイにはさらなる感動がありました。
ひとくち食べて、思わず断面をしげしげと眺めてしまう絶妙の味わい。はっとするような新鮮さと懐かしさ、嬉しさがぎゅっと詰まった名作です。
こっくりと濃厚なカレーの中に、きれいな形の豆がひと粒、顔をのぞかせていました。そのカレーとパイ生地の相性の良さ! 間違いなく私の「自己ベスト」カレーパイです。
お店を出るときにスタッフが、マメヒコのお料理とデザートを考案している滝口博子さんを紹介してくださいました。
60代の滝口さんの肩書きは「主婦」。大切な家族のために作る家庭料理の秀逸さが評判となり、周囲の人々に請われるかたちでお料理教室を開くようになって十年以上。
マメヒコのオーナー井川さんは、かつてはどこにでもあったはずの手をかけた家庭料理の良さをマメヒコのお手本にしたいと願って、メニューの考案を滝口さんに依頼したようです。
マメヒコの店頭に置いてある冊子「ヒトヒコ」の滝口博子さんの回(2008年vol.5)は、マメヒコの楽しい企画の舞台裏をのぞきたい人にとって格好の読みものであると同時に、カフェを始めたいと思っている人にとっても最高の参考書。
※冊子にはWebに掲載された内容の長い続編(ここからが本番)が綴られており、数倍ものボリュームになっています。
2週間のあいだカフェで朝食を出すという企画「アサヒコ」が、どのようにしてわくわくと膨らみ、その後、二転三転…どころか何回転もして、試行錯誤が繰り返されたか。実現にあたって、具体的にどんな種類のハードルが現れるのか。最終的に何を大切にしたか。お客さまに何を届けたかったのか。
失われた「旧き善き日本の朝食」をカフェのテーブルに出現させる道のりを読むと、こんなこと、ちょっとやそっとの決意やエネルギーではとうてい真似ができないということがよくわかるのです。
この夏、渋谷には3軒目のマメヒコが誕生するそう。スタッフの方々には、やや不思議な新しい挑戦(だって、トンカツと珈琲と食パンをテーマにしたお店なんだそうですよ)に取りくむときの、きらきらするような活気が感じられました。
男子がアイスコーヒーをテイクアウトするためにお店に入ってくる光景も見かけて、マメヒコの姿勢が、全員ではないのかもしれませんが、お客さまにしっかりと伝わっているのだな、と頼もしく思いました。








