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2011年02月12日(土曜日)

レイチェル・カーソンの感性の森

110212kawag1.jpg渋谷アップリンクで2月26日から上映される映画『レイチェル・カーソンの感性の森』の試写を観てきました。

レイチェル・カーソンに対してはかねがね尊敬の念を抱くと同時に、なにかしら魂の近くで語りかけてくれる年長の友人のような親しみを感じてきました。

心の友としている一冊は『センス・オブ・ワンダー』-不思議や神秘に目をみはる感性。
この小さな美しい本の冒頭、暴風雨の夜に愛する甥っ子を抱いて海岸に降りていき、荒々しい自然の中に身をさらす喜びを綴った文章を愛してやみません。

映画はレイチェル・カーソンが晩年を過ごしたサウスポート島の海辺の別荘を中心に、作家の最後の一年間を描くドキュメンタリーのように展開していきます。

110212kawag2.jpg殺虫剤や化学物質の危険性を警告した『沈黙の春』の出版後、レイチェル・カーソンは化学薬品会社からの激しい批判攻撃にさらされます。
関連企業にとっては、彼女の本は大いなる不利益を招くもの。カーソンは反対派のネガティブ・キャンペーンによって「ヒステリックな女性」に仕立てあげられてしまいますが、最後まで屈しませんでした。

映画ではそんな大論争が描かれるのではなく、ただ彼女が「業界からの反発は覚悟していたけれど、これほどとは予想していませんでした」と静かに、少し疲れた微笑を浮かべて語るところから始まります。このときすでに彼女はガンに冒されていました。

レイチェル・カーソンを演じたのはカイウラニ・リー。彼女はカーソンの著作を読んで感銘を受け、一人芝居の脚本『センス・オブ・ワンダー』を執筆。18年間にわたって欧米各国や日本で演じてきました。

「自然と触れあえば、自然と恋におちる。
 それこそが地球を守る唯一の方法なのです。

 自然の中に身を置けば、自分がその一部だということを
 実感できるでしょう。

 自然のシステムは、人間のシステムとは違います。
 独特のリズムやサイクルがあり、
 私たちにはとうてい理解の及ばないバランスが
 とられているのだと思います」

このカイウラニ・リーの言葉は、レイチェル・カーソンのメッセージそのもの。

強く興味を惹かれるのは、スクリーンに映しだされる海辺や森のみずみずしい風景。そう、カーソンの『センス・オブ・ワンダー』の冒頭に綴られたあの海を見ることができるのです。
10歳という設定の甥っ子のロジャーが日がな一日、海岸で遊んでいる光景もさしはさまれています。

派手な演出などいっさい抜きにした55分の淡々とした作品ですが、誠実で力強い。床暖房のようにじんわりとあたたかく続いていく勇気をわけてもらいました。


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